文目剣術部【参】

「馬鹿か!」と抱きつく笛吹を殴る高笠

「高笠先輩今帰りですか?」

「まぁね大学のガイダンスが長引いたもんだから遅くなっちまった」

べリッと笛吹を引き剥がした高笠は夜空を見上げた

「何か雨降りそうだな…」

「雨ッスか…」と詠も夜空を見上げた

「…なぁ詠…不安になる事なんてないんだからな…もう2年前の詠じゃないんだ…だから今と言う時間(トキ)の前だけを見据えていれば良いんだ」

詠は一瞬高笠を見てからまた夜空を見上げて「はい!」と答えた

「おいおい2人して俺の存在忘れて話ししてんじゃねーよ!」

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