文目剣術部【参】
「別に返さなくても「ダメだ!だってその金お前の親のだろ?」
「だからちゃんと返す」
俺はしばらく声が出せなかった
「それと…お前もう他人に金使わないほうが良い…見ててお前が可哀想だ」
可哀想?俺が?何で!?
「は、あははっ!やだな丁嵐何言ってんだよ?ほらもう授業始まるから教室行こうぜ!」
俺は何故かすごくその場から逃たかった
全てを見透かしてるような丁嵐の瞳が怖かったからってのもある
俺はあいつが言ってる意味が分からないままその日を過ごした
そして俺が純粋だった最後の放課後を迎えた