文目剣術部【参】
俺は馬鹿だ!
結局は金持ちだからってだけで一緒のグループに入れてくれてた事にも気づかないなんて…
「…薊」
俺を探しに来たらしい丁嵐が隣に黙って座った
「…丁嵐…俺は馬鹿だ…お前に言われた時に気づけば良かったのに」
体育座りをしたまま蹲る俺に丁嵐は何も言わなかった
ただ黙って俺が泣き止むまで隣に座っていてくれた
「…俺これから気をつけるよ友達作る時」
そう言ったら丁嵐は「うん」と静かに微笑みながら頷いてくれた
「頼みがあるんだ丁嵐…」