桜並木の下で 下 ~十月から三月~




 ――――――――修理代、いくらかな?



 私は、翼の顔をキスされる寸前で止めた。



 止めた、んだけど。



 ペロッ。



 手の平を舐められた。




「ぎゃっ!」



 私、手を引っ込める。



「いただきっ」




 翼の唇が、重なって。



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