桜並木の下で 下 ~十月から三月~
わかってたのに、なんだろ。
すごく悔しい。
つか、悲しい。
「俺的にはさぁ、結構楽しかったんだぜ?恋愛がだるいってことに変わりはねぇけどよ。楽しませてくれてありがとな、奈……美?」
我慢できなくて、涙がこぼれる。
「お、おい!?何泣いてんだよ!?なんで今、川瀬のことかんが…「サイテー!!」
私は怒鳴った。
「私のこと友達だって思ってるなら…少しは友達のこと考えたら!?」
翼が、目を丸くする。