黄昏バラッド
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「おい、豆。お茶」
「………」
次の日も尚さんはサンセットにやってきた。
しかも尚さんだけじゃない。画面の向こう側でしか見たことのなかったイーグルの他のメンバーも芸能人オーラを出しながら何故か店にいる。
「おい、やべーよ本物だよ」
「哲郎さんのギター半端ねーんだよな。あとで握手してもらおうかな」
当然同じバンドをしている従業員たちはソワソワとしていて、落ち着かない様子。
「店長さんすいませんね。音響とか機材とか勝手に入れちゃって大丈夫っすか?空調とかアンプの具合とか確めたいんで」
イーグルのスタッフらしき人も店を出たり入ったり慌ただしい。
「おい、俺はまだいいって言ってねーぞ」
鉄さんは腕を組みながら、尚さんを睨みつけている。
「はあ、空気読めよ鉄。あ、そこにコンセントあるから勝手に使っちゃって」
「………」
鉄さんはきっとものすごく言いたいことはあるけど、さすがにイーグルのメンバーがいて、スタッフたちもいるから言えないって感じだ。