黄昏バラッド
それから半年が過ぎた頃、朝学校へ行くと周りの目がヘンなことに気づいた。
いつもなら近寄ってくる友達さえ、私を遠くから見ている。
先生とのことがバレたんだって、私は一瞬で全てを悟った。
担任に呼ばれ校長室へと向かう廊下、私は頭の中で色々と考えていた。
それは先生を守る方法。
だって本当のことがバレたら先生は学校を辞めなきゃいけなくなるし、もう教師という職業には就けなくなるかもしれない。
私はどんな処分になってもいいから、先生だけは守らなきゃ。
校長室に行くともう先生が呼ばれていた。
きっと色んなことを聞かれたんだろうな……。
こんなことだったらバレた時のためにふたりで言いわけを考えておけば良かった。
私がそんなことを思ってる中、校長先生の第一声が響いてきた。
『キミが横井先生に付きまとっていたという話は本当か?』
……え?
一瞬、聞き間違いかと思ったけれど、これは現実だった。
『今横井先生から事情を聞いたところだけど、キミが日常的に横井先生に好意を寄せて迫っていたんだろう?』
なに?なにを言ってるの?
私は頭の整理がつかなくて、ただ体の中が真っ白になっていく感覚。
『先生は来春、婚約者の人と結婚するそうだ。それでキミの行動に日々頭を悩ませてたとか。これが本当ならキミには適切な処分を下すことになるよ』