黄昏バラッド
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仕事が終わり、私は黄昏の空の下を歩いていた。今日はサクと直接公園で会う約束をしている。
サクの口から何が語られるのだろう。
それは想像もできないけど、なにも詮索し合わない私たちの関係は今日で終わる。
それが良いのか悪いのかはまだ分からない。
公園に着くとあちらこちらで色々なメロディーが聞こえてきた。
趣味でやっている人、プロを目指してる人、ここには様々な人が歌いに来るけれど、サクはどのジャンルにも当てはまらない。
サクはなぜ歌うの?
どうして歌い続けているの?
その理由はきっと過去と繋がっている。
――♪♪♪
やけに響いてくる魅力的なメロディーの先には、サクがいつもの場所でギターを弾いていた。
黄昏色に染まるサクがすごく綺麗で、私もサクと同じ。
きっとサクにしかこの心は動かないんだと思う。
「サク」
名前を呼ぶとサクはニコリと笑ってギターを止めた。
「お帰りノラ」
この独特の雰囲気は他の誰も真似できない。
私はゆっくりとサクに近づき、そっと隣に腰を下ろした。