黄昏バラッド


私は必死で頭を整理することにした。

サクは独り暮らしをしているし、自立してるから二十歳は過ぎてるんだろうなって思ってた。

まあ、ガチャポンをやったり、子どもみたいな姿は何度も見てるから10代って可能性もなくはないかも……なんて考えたときもある。

それなのにサクの年齢が27?

全っ然見えないし、普通に考えてありえないよ……。


「え、もしかして亮の年齢知らなかった?あいつめちゃくちゃ童顔だから27には見えねーよな」

「……はい、見えません。ってかマジですか?」

「マジ。俺も27には見えないってよく言われんの。どうどう?」


鉄さんは自分を指さして意味不明なアピールをしてくる。それに答える余裕がないほど私はビックリしていた。

でも冷静になれば、別にサクの年齢を聞いたからって動揺することでもないのかもしれない。

……予想外すぎたことは事実だけど、サクが27歳でも何かが変わったわけじゃないし。


「ねえ、ノラちゃん。ひとつ聞いてもいい?」

今までふざけてたのに、鉄さんが急に真面目な顔をした。


「な……なんですか?」

そんな顔されたら、こっちまで身構えちゃうんですけど。


「最近の亮はどう?」
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