未完成パズル.
侑馬「うん。
ありがとうな、高梨。」
沙奈「え?」
今…高梨っていった?
そうか、あの時…私は聞いたんだった。
放課後、侑馬はわたしが泣いているのに気づき、初音ちゃんのもとに怒りに行ってくれた。
そこで、たまたま聞いた、
「大高」という侑馬の声。
侑馬は女の子を苗字では絶対呼ばなかった。
はずなのに、
初音ちゃんは違う。
きっと彼女は初音ちゃんだ。
初音ちゃんは侑馬の本当の顔を知ってるし、きっと理解しているんだと思う。
侑馬が女の子に苗字で呼ぶのは…
心を開いたとき…。
え?
じゃあ…
侑馬「信用しはじめたよ?
沙奈ちゃんのこと。
だから今高梨っていったんだ」
なんだ、
よかった…!