記憶錯誤な君と殺人鬼な僕
君と僕
毎週日曜日に君はやってくる。
「こんばんは」
満面の笑顔で、君は僕の元へとやって来る。
「雅也」
君は僕のことをそう呼ぶ。僕は雅也でもないし、何で君が僕の所へ来るのかも分からない。君の魅力的な大きな瞳を見ると何も言えなくなってしまうんだ。
「今日の差し入れ」
君はそう言うと紙袋を置き、笑顔をよりいっそう深くする。何時ものことで、僕は定例通り君の笑顔に見惚れるんだ。
「ありがと」
「お礼なんて、どうしたの?雅也らしくもない」
君は笑うけれど、僕は雅也じゃないのだから当たり前なんだ。でも、僕は君との繋がりを切りたくないから、言葉には出さないんだ。
「そうか?」
僕は適当に返しながら、頭の中にカレンダーを思い描く。君が来るようになって二週間が経った。最初は驚いたけれど、今じゃ日常として受け入れている自分がいる。君が好きだとか、そういったことが理由ではない。僕の心にポッカリと開いた穴を埋めてくれたから。
「こんばんは」
満面の笑顔で、君は僕の元へとやって来る。
「雅也」
君は僕のことをそう呼ぶ。僕は雅也でもないし、何で君が僕の所へ来るのかも分からない。君の魅力的な大きな瞳を見ると何も言えなくなってしまうんだ。
「今日の差し入れ」
君はそう言うと紙袋を置き、笑顔をよりいっそう深くする。何時ものことで、僕は定例通り君の笑顔に見惚れるんだ。
「ありがと」
「お礼なんて、どうしたの?雅也らしくもない」
君は笑うけれど、僕は雅也じゃないのだから当たり前なんだ。でも、僕は君との繋がりを切りたくないから、言葉には出さないんだ。
「そうか?」
僕は適当に返しながら、頭の中にカレンダーを思い描く。君が来るようになって二週間が経った。最初は驚いたけれど、今じゃ日常として受け入れている自分がいる。君が好きだとか、そういったことが理由ではない。僕の心にポッカリと開いた穴を埋めてくれたから。