意地悪なアイツ【完】
夢みたい…。
初めて健人と出会った時は
まともに話すこともできなくて、
返事をするだけで精一杯だったのに…
学年1、2を争う遠い存在の人が
今は私の目の前にいて…
しかも好きって…
お前は俺の女だって…
えっ!?
ええええええぇぇぇーー!?
付き合うことになった!?
あの健人と!?
吉田健人と!?
あたしっ
あたしっ…
パニクってる!!!!
おどおどする私にアハハと笑う健人。
健人は私の手をとり、
あの時と同じように胸の前にもっていく。
そして言った…
「大好きだよ…」って。
幸せ…。
好きな人と気持ちが通じあえるって
こんなにも幸せなんだね…
私はそんな感情に浸りながら、
ずっと、この幸せが続くと思っていた…