意地悪なアイツ【完】
次の日
ピピピッピピピッ
私は目覚ましで目を覚ました
身体中が倦怠感に包まれる
学校に行くの嫌だなぁ…
そんな事を思いながらも、
私は学校に行く準備をした。
『いってきます』
玄関で小さく呟く
いつもだったら返ってくるはずの
“いってらっしゃい”が聞こえない
きっと私の声が小さすぎたんだ
ガチャン
玄関の扉が閉まる音を確認して私は学校に向かった。
どうせ今日も罵声を浴びさせられるんだ…
そんな嫌な事が頭を駆け巡っている時、
トントン
誰かに肩をたたかれた
「おはよう」
振り返るとそこにはニッコリと微笑む健人
『おはよう』
心なしか健人の笑顔を見るだけで心が少しずつ晴れた。