意地悪なアイツ【完】
そのいちごを一粒とって口の中に入れる。
それはそれは美味しくて…
口の中いっぱいにいちごの甘さが広がる
『おいしい~』
思わず言葉に出してしまうくらい。
「あっ、それでどうしたの?
唯が私の家に来る時は何かあったときでしょ?(笑)」
『うん、あのね…』
私は今朝あった事を全て愛美に話した。
話し終えると愛美は複雑な表情を見せ
コップに入っていたオレンジジュースを
一気に飲み干した。
「二人は本当に付き合っているのかもしれないね…」
『そう思うよね… 噂も流れてたし…』
二人の間に長い沈黙が流れる。
あっ、そういえば!
『愛美と龍はどんな感じ!?
上手くいってるの?』
そう…
二人はまだ付き合っている
「上手くいってるよ♪
この前の休みはお泊まりしたんだ」
『コノヤロー、ノロケやがって~!!』
愛美のお腹をこちょこちょするあたし
「も~唯やめてよぉ(笑)
アハハっ私がお腹弱いの知ってるでしょ!!」
私は二人でこうやって話したり、
暴れている時間が本当に大好き。
ずっとこのまま…
と思うけど現実はそう上手くはいかない。