意地悪なアイツ【完】
『誰か開けてくれー!!!』
俺は教室の前で叫んだ。
ガラガラガラッ
「お疲れ様♪」
笑顔で迎えてくれる愛美。
あれ?
唯の姿が見当たらない…
俺たちは何とか教室まで運んだ看板を
静かに下ろした。
そして座って息を整える。
その時、
ピタッ…
『冷たいっ!!』
俺の頬から伝わる冷たい感触。
顔を上げたら缶ジュースを俺の頬に当てて笑っている唯がいた。
「お疲れ様。大変だったでしょ?あたしの奢り、はいっ」
『やったぁー!!!』
『「ありがとう」』
笑顔でジュースを受け取る。