意地悪なアイツ【完】
結局俺達は1時間半待って
ようやく浮き輪を受け取る事ができた。
どちらが前に乗るか決めながら階段を上がっていると
いつの間にか一番上についていた。
「それじゃあ浮き輪に乗って下さい」
いよいよ俺たちの順番がまわってきた。
唯が前に座りその後ろに俺が座る。
浮き輪に付いた水滴がくすぐったくて
足を動かすと…
「きゃっ」
唯のお腹に俺の足が当たったてしまった。
「もー気を付けてよ!」
『ごめんごめん(笑)』
いきなりの出来事にもう俺の心臓は
ドキドキして変に意識してしまう…
細い腕に白い肌。
栗色をした長い髪をゴムで結び
ポニーテールにしている。
なぁ…
お前ってこんなにも綺麗だったんだな。