意地悪なアイツ【完】
今さっきから震えが止まらない私の手を
強く優しくギュッと握ってくれる山田
不覚にもドキドキしてしまう。
何この感覚。
健人にも感じたことがあるよーな…
なんかモヤモヤするこの気持ち…
なんなんだろう
何も分からないまま私達は空港についた。
時刻は9時16分。
ギリギリ間に合った…
「唯ー間に合って良かったねー」
着いたそうそう愛美が私に抱きついてきた。
『色んな意味で終わったって思ったよ(笑)』
愛美の頭に?が沢山見えるのは
あたしだけだろうか…
「てかさ何で山田と一緒に来たの?」
この時
一瞬健人の顔が強張ったように見えた。
『あー来てる時に一緒になったの。
山田も遅刻だったみたい』
私は山田の方を見て愛美にそう言った。