意地悪なアイツ【完】
『むきになるって事は
ますます怪しいなぁ(笑)』
そう言うと唯は黙りこんでしまった。
さすがに言い過ぎたかな
ここは謝るか…
『ごめ「分かんないの…」
唯はどこか遠くを見つめ、切ない顔をして言う。
『分かんないって何が?』
「私ね今まで好きな人ができたことないのましてや付き合った事もないし…」
『……』
「だから好きかどうか分かんないのっ」
弱々しかった声がどんどん強くなり
少し廊下に響いた
『その人に対してどう思ってる』
「楽しいからずっと一緒にいたいって思うよ」
飲み終えた缶を見つめて答える。
『ドキドキしたりする?』
「するよ…」