【完】運命は罠と共に
――ガチャ。
ショックを受けていたところに、玄関の空く音が聞こえてきた。
1人暮らしの家で、私以外の誰かが今入ってくるなんてありえない。……ただ1人を除いては。
私はすぐに玄関に向かった。
「起きてたんだ」
そこには田中さんがいた。
まだ眠っていて都合のいい夢を見ているんじゃないかと思った。
「たった今起きたところです。まだいてくれたんですね、よかった」
ここに居てるくれることが嬉しくて、まだ覚醒しきってないこともあって、思いがけず素直に言葉が出てきた。
「あのまま帰る訳にもいかないからね。これ勝手に借りたから」
田中さんは左手に持った家の鍵をぶらぶらと振った。
いつも玄関に置いてあるからすぐに分かったらしい。
そのまま右手に視線を移すと、近所のコンビニの袋が提げられていた。
何か買い物にでも行っていたのだろうか。
ショックを受けていたところに、玄関の空く音が聞こえてきた。
1人暮らしの家で、私以外の誰かが今入ってくるなんてありえない。……ただ1人を除いては。
私はすぐに玄関に向かった。
「起きてたんだ」
そこには田中さんがいた。
まだ眠っていて都合のいい夢を見ているんじゃないかと思った。
「たった今起きたところです。まだいてくれたんですね、よかった」
ここに居てるくれることが嬉しくて、まだ覚醒しきってないこともあって、思いがけず素直に言葉が出てきた。
「あのまま帰る訳にもいかないからね。これ勝手に借りたから」
田中さんは左手に持った家の鍵をぶらぶらと振った。
いつも玄関に置いてあるからすぐに分かったらしい。
そのまま右手に視線を移すと、近所のコンビニの袋が提げられていた。
何か買い物にでも行っていたのだろうか。