【完】運命は罠と共に
次に目が覚めた時、隣に田中さんはいなかった。


ベッドにはぬくもりも残っていなくて、だいぶ前に隣からいなくなっていたことが想像できた。


なんか寂しいな。


とういか、田中さんはどこに行ったんだろう。

まだ完全に覚醒しきっていない頭で考えながら、私も寝室を後にした。





リビング……にもいない。


キョロキョロと部屋の中を見回すと、ローテーブルの上に一枚のメモが置いてあった。


「帰っちゃったのか」


メモには一度帰るとういう内容が書かれていた。



『一度家に戻って着替えてくる。

 お昼前にはまた戻ります。

一緒にご飯も食べに行こう。

鍵は借りていきます。  洋輔 』
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