【完】運命は罠と共に
「ただいまー」


誰もいないはずの家に向かって一人呟いた。


どうしてもこの癖は抜けきれない。



「さぁて、掃除でもしようかな」


今日は洋輔さんが来る。


だから昨日亜美とチョコレートづくりをして、少し散らかしたままだった部屋を片付けることにした。


チョコレート臭い部屋を換気して、キッチンも掃除して、2人で脱ぎ散らかして行ったパジャマも洗濯して、あれこれしていたら時間が過ぎるのはあっという間だった。



ずっと動き回っていたことで、疲れていたのか22時過ぎには眠くなってきてしまった。


だから、シャワーを浴びて、ベッドの上でごろごろしながら洋輔さんを待つことにした。

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