【完】運命は罠と共に
「金本さん私のミスで怒られたんですよね?すみませんでした」
私が主任と話し終わるとすぐに、私が指導している、ミスをした張本人がやってきた。
名前は高木歩美。
ふわっとした見た目とは裏腹に、どの口から出てんの?って言いたくなる毒を吐く辺りが私のツボだったりする可愛い後輩。
ちょっと豪快な性格だけど、周りへの気配りは細やかで、仕事も正確でスムーズに覚えていっていた。
だからこんなミスを犯すとは思っていなくて、私も油断した。
今でも信じられないくらいなんだから。
「高木さんのミスはこれから、原因と対策を練っていくから、その話は後でね。今呼ばれたのは、今回のミスを利用した私への叱責だったから、高木さんは私のことは気にしなくていいからね」
そう言うと彼女はすごく申し訳なさそうな顔をした。
そんな顔しなくてもいいのにね。
私もプリセプターに怒られたり、一緒に学びながら教えてもらったことを思い出した。
プリセプターに恵まれてたもんな。
何を隠そう、主任が私のプリセプターだった。
だから今日も私の行動に対して、釘をさしてくれて、間違いが起こる前に気付かせてくれたんだと思う。
「さてと、じゃあ今からインシデント報告書書きながら、もう一度代表的な輸液の危険性と禁忌を見直そうか」
「……でも、金本さんもう勤務時間終わってますよ。今日ってデートの予定よかあるんじゃないんですか?ホワイトデーですよね?」
あー、これを気にしてたのね。
予定?あるよ、ある。
けれど、ここで仕事を投げ出すほど、恋に溺れるだけの人間にはなりたくない。
本当は洋輔さんと会う予定だった。
私の家に来てくれることになっていたから、合鍵で入ってもらっていれば問題ないはず。
「まだ時間があるから気にしないで。ただちょっと連絡だけはしておきたいから、ちょっとメールしてくるね」
彼女に言い残して、携帯と荷物を取りに更衣室へと向かった。
更衣室についてすぐに洋輔さんにメールを送った。
『仕事がしばらく終わりそうにありません。
帰るのが遅くなるから、先に家で待ってて。
仕事が終わる頃また連絡します。
ちゃんと家で待っててね。出迎えてくれたら嬉しいな』
こんな感じかな?
洋輔さんに迎え入れられたいという願望は伝えたし、よしこれでもう少し頑張れる。
私が主任と話し終わるとすぐに、私が指導している、ミスをした張本人がやってきた。
名前は高木歩美。
ふわっとした見た目とは裏腹に、どの口から出てんの?って言いたくなる毒を吐く辺りが私のツボだったりする可愛い後輩。
ちょっと豪快な性格だけど、周りへの気配りは細やかで、仕事も正確でスムーズに覚えていっていた。
だからこんなミスを犯すとは思っていなくて、私も油断した。
今でも信じられないくらいなんだから。
「高木さんのミスはこれから、原因と対策を練っていくから、その話は後でね。今呼ばれたのは、今回のミスを利用した私への叱責だったから、高木さんは私のことは気にしなくていいからね」
そう言うと彼女はすごく申し訳なさそうな顔をした。
そんな顔しなくてもいいのにね。
私もプリセプターに怒られたり、一緒に学びながら教えてもらったことを思い出した。
プリセプターに恵まれてたもんな。
何を隠そう、主任が私のプリセプターだった。
だから今日も私の行動に対して、釘をさしてくれて、間違いが起こる前に気付かせてくれたんだと思う。
「さてと、じゃあ今からインシデント報告書書きながら、もう一度代表的な輸液の危険性と禁忌を見直そうか」
「……でも、金本さんもう勤務時間終わってますよ。今日ってデートの予定よかあるんじゃないんですか?ホワイトデーですよね?」
あー、これを気にしてたのね。
予定?あるよ、ある。
けれど、ここで仕事を投げ出すほど、恋に溺れるだけの人間にはなりたくない。
本当は洋輔さんと会う予定だった。
私の家に来てくれることになっていたから、合鍵で入ってもらっていれば問題ないはず。
「まだ時間があるから気にしないで。ただちょっと連絡だけはしておきたいから、ちょっとメールしてくるね」
彼女に言い残して、携帯と荷物を取りに更衣室へと向かった。
更衣室についてすぐに洋輔さんにメールを送った。
『仕事がしばらく終わりそうにありません。
帰るのが遅くなるから、先に家で待ってて。
仕事が終わる頃また連絡します。
ちゃんと家で待っててね。出迎えてくれたら嬉しいな』
こんな感じかな?
洋輔さんに迎え入れられたいという願望は伝えたし、よしこれでもう少し頑張れる。