【完】運命は罠と共に
―――2日後。


『ピンポーン』


私は亜美の家のチャイムを鳴らした。



「開いてるよー」


お出迎えはなしですか。苦笑してしまった。


「おじゃまします」



玄関を開けてもらえることはなく、自分で扉を開け、勝手に亜美がいるであろうリビングに向かった。







リビングに居た亜美に呆れた。



あんた自分で私の予定決めたくせに。



「亜美さん、テレビ見てるだけなら出迎えてくれてもいいんじゃない?」



亜美らしいっちゃ、亜美らしくてつい笑ってしまった。



「だって奈々だもん。勝手に入ってきていいよ」



ニコニコと言う亜美にこれ以上文句を言うのは無駄だと思った。



こんな関係も居心地がいいって思ってるから。


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