【完】運命は罠と共に
出迎え方はあんなだけど、ちゃんとお茶とお菓子が用意されていた。



「今日のお茶はね、モテ肌ブレンドらしいよ。マリーゴールドが入ってて、抗酸化作用があるんだよ」



そう言って、ハーブティーを入れてくれた。



亜美の家に行くと色んなお茶が出てくる。


リハ室にも色んなお茶を持ち込んでいるらしい。



「相変わらず美意識が高くていらっしゃいますね」



本心でそう思っていた。


私が通っているエステも亜美からの紹介だったりする。



「だってさ、汚いよりも少しでも綺麗に居たほうがいいじゃん?最低限の身だしなみだよ。努力もしないで羨ましがるような人嫌いだし」



ある意味爆弾発言だよね。


亜美は可愛い。けど、ちゃんと努力してるのも知っている。


こんな風に言っているけど、本当は自分の容姿に自身がないのも知っている。


私はいつも亜美から刺激を受けている。



「確かにそうだけどね。私も頑張らなきゃな、自分磨き」



「奈々は最近綺麗になったよね。なんかあったの?話してくれるよね?」



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