【完】運命は罠と共に
いきなり本題ですか。



この笑顔で迫るときの亜美からは逃れられないことはすでに学習済み。



出会った頃は私が圧倒的に有利に物事を進めていたのに、最近が逆転することも増えた。



私が頑張り過ぎなくてもいいって事だけど。





「やっぱり直球だったね。誰にも言わないでよ」



私は田中さんとの出来事を話した。



最初は掻い摘んで話をしたけど、ごまかしきれなくてキスされたことを白状した。



「あの人何やってんの!?」
そう言って怒ったけど、あとは静かに話を聞いてくれた。



好きになってしまったこと。


患者と看護師の関係である以上、仕事以外の関わりを絶対に持つつもりはないこと。



ずっと1人悩んで、決めたことを話した。



亜美から言葉を貰わなくても、誰かに吐き出せたことで、なんだかスッキリした。

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