【完】運命は罠と共に
変化の始まり
「亜美―、また相談に乗って」



田中さんが退院した後も、なんだかもやもやしていて、昼休みにお弁当を持って亜美の居るリハビリ室に向かった。



亜美も今日が田中さんの退院日だと知っているはずで、何の相談か察してくれたらしい。


だって、亜美の顔に書いてある。


『おもしろそうな話だ』って。




「いいよ。誰の話しかは分かるけど」



そう言って笑った亜美に、ちょっとだけむかついた。


私は真剣に悩んでいるのに!!



笑っている亜美と、不機嫌を隠さない私の2人でリハビリ室の奥へと移動した。



向かったのは作業療法スペース。



そこのテーブルでご飯を食べながら話すことにした。


< 45 / 206 >

この作品をシェア

pagetop