【完】運命は罠と共に
リハビリは入院後すぐから始まった。


リハ担当になった槻木さん。

金本さんと同じ２６歳らしい。


俺の担当は看護師も作業療法士も綺麗どころばっかりと後輩には自慢してやった。



金本さんにキスをした次の日には、いい事を聞いた。


槻木さんと金本さんんは高校の同級生で仲が良いということ。


新婚の槻木さんの家にも金本さんはたまに訪れるくらいの仲らしい。


そこから色々と槻木さんから金本さんのことを聞き出した。



俺の様子から察したらいい槻木さんに「好きなんですか？」と聞かれた。


「惚れてる」


と即答している俺が居た。


こうもはっきりと言葉に出来たことに、自分でも驚いた。



「田中さんならいいか」


思いを漏らした俺に、槻木さんは小さく呟いた。



「奈々は仕事にはすごく真面目だから、今アピールしてもダメ。患者じゃなくなる頃にアピールすべきですよ」



1つアドバイスをもらった。

金本さん攻略のキーになりそうなアドバイスを。


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