私を壊して そしてキスして
「俺は絶対に裏切らない」
そんな言葉をもらっても、もう、信じられない。
激しく首を横に振ると、更に強く抱きしめられる。
「落ち着け、菜那」
「私なんて……私なんて……んっ」
突然ふさがれた唇。
どんなに抵抗しても、離れない。
やがて、その柔らかさを感じで、少しずつ落ち着きを取り戻す。
はぁ
やっと離された唇から、酸素が入ってくる。
「菜那、俺の事は信じられなくてもいい。だけど、自分は否定するな」
もう一度抱き寄せられて、彼の胸の中でそんな言葉を耳にする。