私を壊して そしてキスして
眠れる時間が増えると、少しずつ食事も吐かなくなって、徐々に日常を取り戻してきたのが分かる。
彼もへとへとなはずなのに、嫌な顔一つせずに私に付き合ってくれて。
精神的不安が、体を蝕むということが、痛いほど分かった。
そして、そんな状態を、決して私の弱さではないと言い続けてくれた彼。
それだけ酷い仕打ちを受けたのだから仕方がないんだって、何度も何度も言い聞かせてくれた。
そして……私は、自分の存在を少しずつ認め始めていた。
もう二度と、立ち上がれないなんて思っていたのに、彼が一緒だと、すごい勢いで癒されているのを感じる。
彼の言葉は、私にとって魔法だった。