私を壊して そしてキスして

女性でもチーフとしてバリバリ働いてる上田さん。

私もあんなふうになりたいななんて、淡い希望を抱く。


翔梧さんの仕事ぶりに憧れていたけれど、そこまで考えたことはなかったかもしれない。


何時か結婚して、仕事を辞めて……そんな風に思っていたのは確かだ。
それが自然なんだと勘違いしていた。
まだ、女性の管理職が少なかったから。
そんなのはごく一部の人なんだって。


女性の地位が低いだなんてどこかで思いながら、それに甘えていた自分に気が付く。
どんどん昇進していく女性は、私とは別世界の人だなんて、勝手に思っていた。


それは……靖司との結婚を夢見ていたというのも一因かもしれないけれど、最初から、考えが甘かったのだと彼女を見て反省した。



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