私を壊して そしてキスして
「あっ……」
ゆっくり彼が入ってきたとき、思わず声を上げ、シーツをギュっとつかんだ。
私に触れながらも、ずっとこうすることを拒んできた彼。
私が彼を求めたらって、待っていてくれた。
「あーっ、菜那。ヤバい」
溜息と共に、そんなつぶやきが私の耳に届いて……。
あんなに大人な彼が、時々見せるそのままの素顔。
私にキスを落として、真直ぐに見詰めながら、ゆっくり動き出す。
「あっ……あっ……」
彼が腰を打ち付ける度、頭の中が真っ白になって、とろけてしまいそう。
余裕がないように見せかけて、彼は私の反応を確かめながら、乳房の先端に程よい刺激を与え続ける。
「そんな……ぁん……」
「どうした?」
少し意地悪くなった彼は、私の唇に指を這わせる。