私を壊して そしてキスして
「もう、お願い……」
そう懇願しても、彼の手は容赦なく私の敏感な部分を弄び続けて……。
「もう、俺も……」
やがて果てた彼は、私の体を強く抱き寄せた。
「菜那、すごく気持ちよかった」
「ヤダ……」
「やっと、俺のものになったな」
そう言いながら、もう一度キスを落とす。
私に腕枕をした彼の腕の筋肉が、もう一度グイッと私を引き寄せた。
「長かったなー」
「えっ?」
「俺の片想い。お前が俺の下についたときから、ずっとだぞ?」
知らなかった。
そんなに長く、彼が私の事を想っていてくれたこと。
そんなこと少しも知らずに、靖司との未来を信じていた私。
けれど、人生って何があるのか分からない。
今、こうして彼の腕に抱かれているのが、真実なんだ。
「翔梧さん、私……幸せになれる?」
「あぁ、保証付きだ」