私を壊して そしてキスして
対決
次の休み。
私は彼と一緒に、愛希と靖司と会っていた。
翔梧さんの提案で、個室のあるレストランを借りて。
「お姉ちゃん。
話があるっていうから来たら、何よ、これ!」
靖司も来ると知らなかった愛希が声を荒げる。
「愛希ちゃん」
口を開いたのは翔梧さん。
「菜那は、君の幸せを願っている」
「そんな……そんなこと」
「何なんですか。こんな風に呼び出したりして」
靖司が少し怒ったように言う。
「君、菜那の事を好きなのか?」
「えぇ」
「ならどうして、こんなに彼女を苦しめるんだ」
翔梧さんはひどく冷静な口調でそう問いかけた。
かえってそれが緊張感を誘う。