私を壊して そしてキスして
その隣で、まだ半信半疑という感じの上田さん。
「良かったですね」
「あっ、うん。そうね」
他人事のような言葉を吐きだす。
そこに平井さんがやってきて、上田さんの頭をグシャッと撫でる。
「断られたらどうしようかと思ったぞ。公開失恋はさすがにな」
その言葉にポロッと涙を流した上田さん。
そっとハンカチを差し出す平井さんと、とってもお似合いで。
「なんだよ。もうヤケ酒」
そう言いながら、ビールを煽る橋本さんに、皆で大笑いした。