私を壊して そしてキスして
番外編SS
嫉妬
あれから平井さんと私たちは、時々一緒に呑むようになった。
といっても、私はほとんど飲めないけれど。
外よりも部屋の方がくつろげるということで、どちらかの部屋で。
「菜那、ごめんちょっとお願い」
「はい。恭子さんも呑んできていいですよ」
上田さんも平井さんと籍を入れて、平井恭子になった。
それを機に私たちは名前で呼びあうようになったのだ。
恭子さんは、こんなことを言っては失礼だけど、想像よりかなり料理の腕が良い。
仕事一辺倒かと思えばそうではないようだ。
それも、やっぱり平井さんが忙しすぎて食事のサポートを……としていたら腕があがったとか。