私を壊して そしてキスして
「ちょっと、これだと胃もたれしそうですかね」
「そうね。野菜いっとこうか」
平井さんの家で、こうして二人にキッチンに立つのはもう3度目だ。
「恭子、ビール」
「もう、それくらい自分で持ちに来なさいよ」
そんなことを言いながら、平井さんの為に動くのはまんざらでもなさそうだ。
そして、そんな幸せそうな彼女の姿を見ることで、私も温かい気持ちになれた。
私以外の3人は酒豪で、ちょっと呑んだくらいでは酔っぱらったりしない。
だけど、少しだけテンションがあがって、とても楽しい時間になるのだ。