私を壊して そしてキスして
気がついたのは、もう辺りが明るくなっている頃だった。
カーテンの隙間から、一筋の太陽の光が差し込んでいて、まぶしくて思わず顔を背けた。
はっと我に返ると、見慣れない風景。
そして、昨晩の出来事を思い出して、泣きたいようなそんな気持ちに襲われた。
とうとう他人に話してしまった。
そんな罪悪感すら感じてしまって。
けれど、隣には翔梧さんの厚い胸板があって、なんだか安心する。
誰かに理解してもらうことが――誰かに丸ごと包んでもらえることが、こんなに心の負担を軽くするなんて、今まで知らなかった。
そして、誰かの愛を感じることが――。