私を壊して そしてキスして

「翔梧さん、お部屋暖めますからベッドに入っていてください」


ほんの少し酔っている彼にそう声をかけてエアコンのスイッチを入れると、彼が私からリモコンを取り上げる。


「あんまり温度をあげると、汗かくから」

「このくらいなら大丈夫ですよ」

「ダメだ。これからひと汗かくんだから」


そういいながら私の設定した温度を2度ほど下げた彼は、すぐに私を後ろから羽交い締めにする。


「えっ、なに……」

「なにって。決まってるだろ」


すぐに私を振り向かせた彼は、噛みつくようなキスを落とす。


「ち、ちょっと……酔っぱらってるし」

「だからいいんだろ」

「やっ……」


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