私を壊して そしてキスして
「菜那ー」
「はい、ちょっと待ってください」
「残念なお知らせ」
「えっ……」
着替えはじめて肌襦袢になっていた私は、少し落胆したような彼の声に驚いて、顔だけリビングに覗かせた。
すると、目の前にニヤッと笑った顔。
「残念ですが、柳瀬菜那さんはどちらにしても抱かれてしまいます」
「えぇっ、は?」
あっという間にドアを開けて入ってきた彼に、ベッドに押し倒される。
「菜那が悪い」
「ど、どうして」
「こんなに愛おしいから」
「えぇっ……」
そして私は、今日も彼に溺れる。