私を壊して そしてキスして
「香坂、お前、顔が青白いけど、大丈夫か?」
「えっと、多分……」
そう口にしたとき、頭がふわっとして倒れそうになる。
「香坂?」
倒れそうになった背中を、柳瀬さんが間一髪で支えてくれて、大事にならずに済んだ。
おかしい。
恵美さんに注がれたとはいえ、少しずつ飲んでごまかしてきたし、こんなに弱くはない。
だけど……ほとんど食べ物も口にせず、ずっとまともに寝ていない体には、少量のアルコールでもこんなに効いてしまうんだ。
「お前、調子悪いだろ。抜けるぞ?」
「えっ、でも……」
私の送別会なのに。
「いいから。いつも最後は何だか分からない飲み会になってるだろ?」
それもそうだけど――。