私を壊して そしてキスして

「一つ確認しておく」

「はい」

「俺は、菜那に無理やり食べさせたいと思っているわけではない。
ただし、命の危機というほど進んでしまった場合には、無理にでも入院させる」


私は小さく頷いた。


「妹さんは……痩せているのか?」

「愛希?」


突然の質問に全身に鳥肌が立つ。


「……はい。妹は私よりずっと痩せていて、ずっと可愛くて……」

「ごめん。辛い質問だったな」


俯いて涙声になってしまった私に、彼がそう口を開く。


「菜那。よく聞いて。
菜那は少しも太ってはいない。むしろ痩せている。
それに、少し前までの菜那のほうがずっと魅力的だったよ」

「えっ?」


私が思わず顔を上げると、彼はにっこりほほ笑んだ。


「ずっと……好きだったんだぞ? お前は魅力的な女だ」

「翔梧さん……」






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