私を壊して そしてキスして
3軒目の不動産屋で、やっとこれならという物件に出会った。
けれど、まだ引っ越しが済んでいないということで、すぐには無理だという事だった。
物件の中を見ることはできなかったけれど、セキュリティも周りの様子も、今までとは比べられないほど良い環境だ。
「お仕事をされてないと、保証人が……」
「それは、私が」
躊躇いもせず、保証人の欄に自分の名前を書く彼。
「すいません」
「こんなこと、気にするな」
それに、引っ越しと掃除が終わるまで、後1週間ほどある。
彼は、それまで置いてくれると言ってくれた。