野良猫にも希望はある?
僕は後ろを振り返ると、白の無地のTシャツに、デニムのホットパンツというラフなスタイルの女性が、腰に手を当てて立っていた。
「お、おはよう、ご、ございます……真結美さん」
──クスッ
僕が裏返った声で挨拶したもんだから、真結美さんは微笑した。
「朝食はパンで良い?」
「は、はい、お願いします」
僕は2つ返事で返すと、真結美さんは隣のキッチンに向かい、朝食を作り始めた。
僕は朝食が出来るまでの間、着替えを済ませてから、布団を押し入れに片した。後は特別する事がないので、僕は後ろから真結美さんを眺める事にした。
僕は真結美さんを見ていると、決まって疑問が脳裏に浮かぶ。
〝なぜ真結美さんは、僕みたいなヤツと同居しているんだろうか?〟