君がくれたもの
歓迎会は、近くの炉ばたに行くことになった。
私と、彩香の時もそこでしてもらった。
貸し切りの座敷に、思い思いに座る。
私は、彩香の隣りに座った。
芹沢くんは、私の斜め前に座っている。
すると、ポンと私の肩を叩かれ上を見上げると、優しい眼差しで私を見つめる男性の顔。
「久我さん、お疲れ様です。」
「お疲れ。黒田さんが、飲み会に出席するの珍しくない?」
笑いながら、私の隣りに座る。
「今日は、旦那様のお許しが出たんですよ。ね?」
と、彩香が横から口を出す。
「えっ、ええ、まぁ。」
私は、曖昧に答えた。
「そっかぁ。旦那さん、過保護だもんね。」
と笑う。