君がくれたもの
私は、久我さんに告白なんてされていない。
彩香が、芽衣に惚れてるのは間違いないって言うけど…
久我さんは、私が入った時に色々指導してくれた人で、多分私が頼りないから、心配であれこれ気に掛けてくれているだけだと思う。
「飲んでる?」
久我さんが、私のコップを見て聞く、
「はい。でも、あんまり私強くないから…」
正直、顔も熱い。
少し酔ったかも。
「あ、私、お手洗い…」
立ち上がろうとして、ふらつく
「危ないっ」
久我さんが、慌てて私を抱きとめる。
一瞬、私を抱く手に力がこもる。