君がくれたもの




私は、久我さんに告白なんてされていない。

彩香が、芽衣に惚れてるのは間違いないって言うけど…

久我さんは、私が入った時に色々指導してくれた人で、多分私が頼りないから、心配であれこれ気に掛けてくれているだけだと思う。


「飲んでる?」

久我さんが、私のコップを見て聞く、

「はい。でも、あんまり私強くないから…」

正直、顔も熱い。
少し酔ったかも。


「あ、私、お手洗い…」

立ち上がろうとして、ふらつく

「危ないっ」

久我さんが、慌てて私を抱きとめる。

一瞬、私を抱く手に力がこもる。



< 14 / 49 >

この作品をシェア

pagetop