君がくれたもの
「芽衣は弱いからなぁ。」
笑いながら、ネクタイを緩め私に素早くキスをする。
「シャワーしてくるよ。」
と言いながらバスルームへ向かう。
私は、ささっと化粧を落としそのまま寝ることにした。
ドアが開いて、和希が入って来る。
「芽衣、もう寝たのか?」
私は、とっさに寝たふりをした。
和希は、ベットに入って来ると私を抱きしめて耳元に口付ける。
「おやすみ、芽衣」
灯りを消した。
私は、ギユッと目をつぶる。
芹沢くんの、哀しげな瞳が忘れられない。
どうしたの…私…
不安になり、和希の胸に顔をうずめて眠る。