バイナリー・ハート
結衣が一階に下りて、出来上がったクリームパイを店に運び戻ってくると、二階から蒼太とランシュが揃って下りてきた。
二人でゲーム機改造計画を話している。
結衣は壁の時計に目を向けた。もうすぐ開店時間だ。
マカロンは低温で焼くので、他のケーキやクッキーに比べて時間がかかる。
焼くというより水分を飛ばすという感じなのだ。
閉店後に改めて作る事にして、卵白を冷蔵庫に片付けた。
リビングではランシュと蒼太が、額を付き合わせるようにして、ACアダプタを眺め回している。
ランシュにとっては、日本の機械は珍しいのだろう。
いつにも増して楽しそうなランシュの様子に目を細めて、結衣は店に向かった。