【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱




「にしても、ひでぇ恰好。腕は血まみれだし、髪はズタズタだし」




 自殺をやめた途端、羞恥心が花蓮を襲った。



「こっち来な」



 男は、顎でしゃくる。



「へ?」


「ほら、置いてくぞ」




 バイクに跨った男の背に描かれていたのは、銀色のドラゴン。



 竜王組らしい。



 花蓮は、ホッとして、バイクに跨った。





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