【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱




 奏太が花蓮に気づき、ボソッと言った。



「あ、あの、助けてもらったお礼…言っていなくて…」



「礼にゃ及ばねぇよ」




 花蓮は、驚いた。



「困ってる奴を助ける。それが、竜王流だ」




 奏太はそう言って、立ち去った。




「あなたが、花蓮ちゃん?」




 後ろから声をかけられて振り向く。



 金髪の女の人が立っている。



「え、はい、そうです」






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