【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱




 八時。



 朝食を食べる時間がなく、花蓮は鞄を引っ掴んで外へ出た。




「やっべぇぇ、姉さん、起きてたなら起こしてよ!!」




 叫びながら飛び出してきたのは弟のルーク。




「アンタ、いたんだ!?」





 気配がなかったから、いたなんて思わなかった。




「ひでぇ!」



 ルークは言いながら、横断歩道を渡っていった。






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